論理構成16項目のうち 9 / 16
志望理由書の主張と根拠をつなげる書き方
評価項目「主張と根拠のつながり」 · 抜粋はすべて架空の原稿 · 2026年9月
「主張」と「根拠」が両方あっても、そのあいだの説明が抜けていると、読み手は推測で埋めるしかありません。推測は、読み手ごとに違う方向に転がります。主張→根拠→だからこの主張、という往復が、無理なくたどれるかどうかで点が決まります。
採点基準(1〜5点)
1点
主張とエピソードが噛み合わず論理が飛躍している
2点
根拠はあるが、主張との関係が読み手の推測任せになっている
3点
つながってはいるが間の説明が省略されている箇所がある
4点
大筋は成立しているが、1箇所だけ根拠が主張に届いていない
5点
主張→根拠→再主張の流れに無理がなく一貫している
2点と4点は、何が違うのか
同じテーマで書いた架空の抜粋です。内容の良し悪しではなく、書き方の違いだけで点が変わることを確かめてください。
2点の書き方
私は将来、医療の現場で人を支える仕事がしたいと考えています。高校では陸上部で毎日練習に励み、県大会で入賞することができました。この経験を活かして、貴学部で看護を学びたいです。
医療の仕事という主張と、陸上部の入賞という根拠のあいだに、説明がありません。読み手は「体力があるから?」「努力できるから?」と推測するしかなく、推測させた時点で減点です。2点です。
4点の書き方
陸上部で疲労骨折をした3か月間、私は練習に出られず、代わりにトレーナーの方の記録を手伝いました。選手ごとに痛みの出方が違い、同じ練習量でも壊れる人と壊れない人がいる。その違いを見て判断する仕事に関心を持ち、看護学部で解剖生理学と運動器の看護を学びたいと考えました。
陸上部→疲労骨折→記録の手伝い→個人差への関心→看護、と一段ずつ説明されています。「なぜ理学療法ではなく看護か」の説明が1つ足りないので4点。
よくある失敗
- 「この経験を活かして」で飛ぶこの接続語は、説明を省略するときに使われがちです。「活かして」の前後で、何が何にどう活きるのかを1文で書きます。
- 根拠が主張より大きい県大会入賞の話が3段落、志望理由が1段落になると、読み手は「陸上の話がしたいのか」と受け取ります。根拠は主張に届く分だけ書きます。
- 主張が途中で変わる冒頭は「人を支えたい」、中盤は「研究がしたい」、結論は「地域に貢献したい」。根拠がどれに向いているのか分からなくなります。
直し方(この順番で)
- 各段落の主張を1行で書き出す(段落ごとに1つ)
- その段落の根拠が、その主張に「だから」でつながるか確かめる。つながらない場合、間に必要な1文(気づき・判断)を書く
- 「この経験を活かして」「〜を通して」「〜から学んだ」の直後に、具体的に何がどう活きるかが書かれているか確かめる
提出前のチェック
- 各段落の「主張」と「根拠」のあいだを、「だから」でつなげて読めるか
- 「活かして」「通して」の直後に、具体的な中身があるか
- 根拠の量が、主張に必要な分に収まっているか(根拠だけで半分を超えていないか)
3つとも「はい」なら、この項目は4点以上の可能性が高い。1つでも「いいえ」なら、その箇所から直します。
自分の原稿は何点か
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