論理構成16項目のうち 11 / 16
志望理由書の結び・締め方|一文で言い切る結論の作り方
評価項目「結論の明確さ」 · 抜粋はすべて架空の原稿 · 2026年9月
結論は、読み手の記憶に残る最後の1文です。ここが弱いと、本文がどれだけ良くても印象は薄れます。逆に、本文のいちばん強い部分と結論が同じ方向を向いていれば、読み手は「この人はこれがやりたいのだ」と一言で覚えて次の原稿に進みます。
採点基準(1〜5点)
1点
結局何を伝えたいのかが最後まで曖昧
2点
結論らしき文はあるが、途中の主張と食い違っている
3点
結論はあるがやや弱く印象に残らない
4点
結論は明確だが、本文の一番強い部分と噛み合っていない
5点
一文で言い切れる明確な結論がある
2点と4点は、何が違うのか
同じテーマで書いた架空の抜粋です。内容の良し悪しではなく、書き方の違いだけで点が変わることを確かめてください。
2点の書き方
以上のような理由から、私は貴学部を強く志望します。入学後は勉学に励み、様々なことに挑戦し、充実した大学生活を送りたいと考えています。
結論らしい文はありますが、本文で何を言ったかと無関係に使える定型文です。「勉学に励み」「様々なことに挑戦」は、どの原稿の結びにも入ります。2点です。
4点の書き方
来なくなった子に手紙を書き続けた2年間で、私が知りたくなったのは「人はどういうときに戻ってくるのか」でした。その問いを、貴学部の地域福祉の演習で、理論と現場の両方から確かめたい。それが、私が貴学部を志望する理由です。
本文の場面(手紙・2年間)が結論に持ち込まれ、問いが1文で言い切られています。本文の一番強い部分との噛み合いはほぼ良く、演習名がもう少し具体的なら5点です。
よくある失敗
- 定型文で締める「以上の理由から」「充実した大学生活」「精一杯頑張ります」。読み手は毎年何百回も読んでいます。本文の言葉で締めます。
- 結論で新しい話を始める最後の段落に「また、私は〇〇にも興味があり」と足すと、結論が2つになり、どちらも弱くなります。
- 本文と結論の主張がずれる本文で「現場の仕組みを変えたい」と書き、結論で「研究者になりたい」と書くと、読み手はどちらが本心か分からなくなります。
直し方(この順番で)
- 本文でいちばん強い場面(読み手が覚えるであろう1か所)を選ぶ
- その場面から出てきた「問い」または「やりたいこと」を、1文で言い切る
- その1文を結びの中心に置き、「それが、私が貴学部を志望する理由です」で閉じる。定型文は使わない
提出前のチェック
- 結論を1文で言い切れるか(その1文だけを読んで、何をしたい人か分かるか)
- 結論に、本文の具体的な場面や言葉が含まれているか
- 「以上の理由から」「充実した」「頑張ります」を使わずに締められているか
3つとも「はい」なら、この項目は4点以上の可能性が高い。1つでも「いいえ」なら、その箇所から直します。
自分の原稿は何点か
16項目を自分で採点できるシートを用意しています。自分では判断しにくい項目は、評価者が全文を読んで採点する無料診断(お一人2回まで)をお使いください。3日以内にレポートでお返しします。